審美歯科

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細胞乗っ取り作戦 O-157 その1

まずご紹介する細菌は、今や感染症では最も認知度の高い存在となった「腸管出血性大腸菌」です。「O-157」としてご存知の方が多いと思います。

多くの方は、1996年大阪府堺市で発生した食中毒事件により、強い印象を持ったのではないでしょうか?

社会問題にまで発展した食中毒事件から、すでに20年近く経ちますが、あの事件を契機に社会の食中毒への関心が高まった、とも言えます。

 

O-157は加熱が不十分な食材を摂取すると感染し、2日後には激しい腹痛とともに血便を発症します。

O-157が放出するベロ毒素は血液にも容易に取り込まれるため、急性腎不全、溶血性貧血、急性脳症などを引き起こす場合もあります。

75℃以上加熱すると死滅するため、十分に火を通すことが予防法になります。

特に免疫能力の低い子供や高齢者が生レバーなどを摂取すると、発症しやすいため、夏休み中のお子さんの食事などは十分に注意してください。

 

さて、このO-157の感染方法、もっと言えば「細胞を乗っ取る方法」について細かく見てみましょう。

 

O-157が細胞を乗っ取る方法は実に巧妙です。

O-157は、「3型分泌装置(T3SS)」という装置を持っています。

この「3型分泌装置」は下図のように、針のような構造をしています。

 

 

 

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このような感じ。

重要な「ニードル」の部分ですが、注射の針のように、中は空洞となっています。

また、このニードルには「鞘(さや)」状の構造があり、腸管の細胞に感染する際にはこの鞘を伸ばすことで、目標の細胞に達します。

 

 

 

 

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画像の上が細菌、下が宿主となります。

このように、注射の針を刺して薬を注入するのと同じように、3型分泌装置を宿主細胞に「刺して」、感染するための悪い物質を宿主の中に「注入」します

 

 

次回はこの過程をもっと詳しくご説明します。