審美歯科

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細胞乗っ取り作戦 ピロリ菌 その3

ここでもう一つの「ピロリ菌」である、「カンピロバクター・ピロリ」についてもお話しします。むしろ夏に重要なのは、こちらの方かもしれない。

 

カンピロバクター・ピロリは、食中毒を引き起こす代表的な原因菌で、牛・豚・鳥など家畜、ペットや野生動物が保菌している場合が多く、菌で汚染された食品や飲料水を介してヒトに感染します。また保菌動物との接触でも感染します。

特に鶏肉は代表的、とのこと。こちら日本では生食の習慣があるので、ご家庭で調理される場合は、十分な注意が必要です。

 

カンピロバクター・ピロリに感染すると、1~7日(平均2~3日)で発症し、下痢、腹痛、発熱などが起きます。

頭痛や悪寒、倦怠感なども現れるため、初期段階では風邪と誤解されることもあるので、注意してください。

 

2~5日程度で回復する、とのことですが、長引くとギランバレー症候群を起こすことがあるそうです。

 

予防法は、食材をよく加熱する事。また、感染している生肉に野菜が接すると、野菜にもカンピロバクター菌がうつってしまうので、生肉とその他の食材を厳密に分けて取扱い、フライパンやボウルなどは生肉調理用とその他と区別して使うことが進められています。

また、熱や乾燥に弱い、とのことで、熱湯で消毒し、乾燥させるといいそうです。

さらには冷蔵庫内での保管でも、生ものとその他とは近い場所におかず、離れて保管することが勧められています。

 

 

 

ここからは口腔との関連ですが。

ピロリ菌は口腔内でも生息していることが知られています。ただ、上下水道が発達して水回りの環境がよくなった日本では、保菌者自体が減っているため、検出されにくいそうですが、発展途上国などでは口腔からも検出されるそうです。

ただ、ピロリ菌の感染経路が、飲水など、口を介して行われることから、また歯の周囲のバイオフィルム(種々の悪性細菌の集まり)が、比較的、共生関係を作りやすいことから、口腔内に生息している可能性は十分にあります。

そして、胃腸に感染したピロリ菌が炎症を起こすと連動して口腔でも発症する可能性がある、と示唆されています。逆もまた可能性があります。

このあたりはまだ可能性が指摘されている段階ではありますが、前の記事でお話ししたように、ピロリ菌が白血球に「IL-8」などを放出させることから、可能性がないとは言い切れません。むしろ炎症の本態の大きな部分において、免疫細胞が放出する物質が起因していることから、可能性は否定できません。

炎症は、細菌の悪い成分や破壊行動などが引き起こすのと同じくらい、免疫細胞が放出する「防御兵器」によって起こったり悪化したりしますので。

発熱や「ボンボンに腫れている」という状況は、まさに体内で細菌と免疫細胞が戦っている真っ最中の状態です。

また、「カンピロバクター」のつながりでいうと、歯周病の原因菌にも「カンピロバクター(Campylobacter)」属の菌が数種、あります。

この口腔内のカンピロバクター族は、妊娠中の歯周病の悪化や、動脈硬化の原因ではないか、と指摘されています。

 

 

 

いすれにしろ、歯周病菌が食中毒を発症しやすくする、症状を悪化させることが明らかになりつつあります。食中毒対策としても、歯の汚れ取りをお勧めします。