審美歯科

診療案内

診療科目:
歯科・小児歯科
診療時間:
月・火・木・金
9:30〜19:30
土・日
9:30〜18:00
休診日:
水曜・祝日
お電話:
011-669-8211
所在地:
札幌市西区西野5条3丁目7-1
[map]

細胞乗っ取り作戦 サルモネラ菌 その2

それではサルモネラ菌が細胞内に潜入する方法をご紹介していきます。

 

サルモネラ菌が腸管の上皮細胞に近付くと、まずは前の2つの細菌と同様、3型分泌装置を使っての侵入を試みます。

 

 

IMG_0336

こんな感じでサルモネラ菌が細胞に近付きます。サルモネラ菌から出ている細長いものは3型分泌装置です。実際はもっともっと小さく、もっともっと数も多いです。

 

 

 

 

IMG_0337

そして3型分泌装置は糖衣を破って上皮細胞の細胞膜も破り、細胞内にエフェクターを注入します。

ここまでは以前の2つの菌とおんなじ。

 

 

 

IMG_0338

ここからがサルモネラ菌の独特の侵入方法となるのですが、サルモネラ菌は自分の遺伝子にある「SPI-1」領域から作られるタンパク質を注入します。このタンパク質は、以前お話しした細胞の「骨」とも言える「アクチン繊維」を再構成する効果を持っており、ピロリ菌同様に、宿主の細胞内のアクチン線維を操り、サルモネラ菌がいる付近の細胞膜表面に集合させます。

 

 

 

 

IMG_0339

サルモネラ菌の周辺に集合したアクチン線維は、そのまま細胞膜を内面から押し上げて、高く隆起させます。

この隆起はやがて、サルモネラ菌を包むほどの「ヒダ」となります。

 

 

 

 

IMG_0340

そうしてついにはサルモネラ菌自体が宿主細胞内に完全に取り込まれてしまいます。

この現象は、サルモネラ菌以外でも日常的に起こっています。

細胞が外部の情報などを内部に取り込む「エンドサイトーシス」、内部のものを外部に放出する「エクソサイトーシス」です。

サルモネラ菌は、細胞を自分の思うように操ることで、この「エンドサイトーシス」を起こさせ、自身を細胞内に侵入させてしまいます。

こうして細胞内に侵入したサルモネラ菌は、細胞内で悠々と増殖を開始します。そして近隣の細胞へと、移動を開始、周囲が次々と感染していきます。

 

上記のようにサルモネラ菌に「乗っ取られた」細胞は機能不全となり、それにより腸管内部には液体が溜まって、下痢が発生します。
さらには、サルモネラ菌への攻撃と、「乗っ取られた細胞」(感染細胞)を除去すべく、白血球をはじめとした免疫細胞が出動して感染部位に集結、「異物」攻撃のための物質を放出することで、炎症も発生します。すると「腸炎」となっていきます。

 

すると腹痛、発熱、嘔吐、時に血便などが発生していきます。

 

もともと細胞に備わっている「エンドサイトーシス」という機能を悪用して人体に感染するサルモネラ菌ですが、さらなる巧妙な感染方法を駆使して人体を攻撃してきます。

その方法とはなんと、人体の防衛システムである、免疫を利用する、というもの。

 

果たしてそれは、どういうものか?続く