審美歯科

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細胞乗っ取り作戦 サルモネラ菌 その3

サルモネラ菌の次なる乗っ取り相手は、ズバリ人体の免疫細胞。

以下は、後述するサルモネラ菌の一種であるチフス菌の所で触れる内容と重なる部分があります。

 

前回、お話ししたように、上皮細胞を乗っ取ったサルモネラ菌は、別の細胞へと移動していきます。

そしてついには上皮細胞の「防御壁」を通り抜け、人体内部へと侵入していきます。

しかし上皮細胞を超えることができたとしても、人体には様々な免疫細胞が存在しており、サルモネラ菌を排除しようとしてきます。

この時のマクロファージや好中球、樹状細胞(これらは全て白血球)などの「自然免疫系」の免疫細胞は、通常、侵入者を飲み込み(食べてしまう)、白血球の細胞内部で「食胞」という小胞に侵入者を閉じ込めて、その中で強力な消化酵素を分泌して分解してしまいます。
上皮細胞を突破して体内に侵入したサルモネラ菌も、もちろん、すぐに白血球たちの餌食となります。

そうして「食胞」の中に閉じ込められてしまうのですが、ここでサルモネラ菌は、3型分泌装置の針を出して食胞を通して白血球に刺しこみます。そしてサルモネラ菌の遺伝子の「SPI-2」領域部分から生成されるタンパク質によって、食胞をサルモネラ菌にとって安全な環境に変えてしまうのです!!

この安全な環境の中で、サルモネラ菌は増殖を開始します

つまりサルモネラ菌は、侵入してきた細菌にとっての「処刑室」とも言える白血球を、人体の他の免疫細胞からの「避難所」とし、そこで増殖することで「揺りかご」ともしてしまうのです。

なんと侵入者に対する番兵の体を、乗っ取ってしまうのです!!

白血球などの免疫細胞は、「異物」が侵入すると即座に反応しますが、サルモネラ菌は白血球の中にいるため、免疫はこれを「異物」とは判断せずに、人体の「仲間」と判断するために免疫反応が起こりません。

こうして白血球を乗っ取ったサルモネラ菌は、免疫に排除されることなく、悠々と増殖を開始するのです。

 

 

そして、この「人体フリーパス」の状態を利用して白血球を乗りこなし、リンパ管や血管を「フリーウェイ」として全身に移動するのが、サルモネラ菌の一種である「チフス菌」です。

 

次回はチフス菌についてお話しします。