審美歯科

診療案内

診療科目:
歯科・小児歯科
診療時間:
月・火・木・金
9:30〜19:30
土・日
9:30〜18:00
休診日:
水曜・祝日
お電話:
011-669-8211
所在地:
札幌市西区西野5条3丁目7-1
[map]

日本病巣疾患研究会の学術大会に出席しました。その4

長々と続いていて申し訳ありません。

というのも、内容の濃い講演が続いていたため。

2日目の講演ですが、その後、「口腔内Candida菌における次亜塩素水の有効性」と題した講演もありました。

カンジダ菌は口腔内に存在する真菌。

免疫が落ちたときなどに、口の中の粘膜に乳白色の膜のような状態を呈し、その他の全身症状も引き起こします。

このカンジダ菌への対処はなかなかやっかいで、真菌用の薬剤を使用する必要があります。入れ歯で数を増やしているのではないか、と指摘されています。

講演では次亜塩素水を中心とした溶液を使用して、カンジダ菌に対した勝利が発表されていました。

近年、歯科の診療台内部の水が問題視されていますが、この次亜塩素水を使用した溶液を治療に使用することで、滅菌・殺菌性能が向上することが示唆されています。

 

続いて医科の先生方による「Bスポット」に関係する症例が発表されていました。

「Bスポット」とは、上咽頭の別名である「鼻咽腔(びいんくう)」の「B」に由来して名づけられた人体の名称で、まさに今回の学術大会の主舞台である「上咽頭」のこと。

上咽頭は口、鼻、耳、気道、食道、脊髄、脳、下垂体が直接交通、もしくは非常に近接する、非常に重要な場所です。

JR線、地下鉄、主要道路が集まり、空港までのアクセス、路線バス、市内バス、タクシーなどの交通手段の起点となる札幌駅のようなもの。仮に札幌駅が突然、一晩で無くなってしまうと、札幌市内はもちろん、北海道全体の機能がマヒしてしまいますが、上咽頭は、外界からの玄関と、内部への入り口が結節する人体の要所です。

そしてここには、免疫の組織であるリンパ節は密集しています。風邪などの感染症にかかったとき、食事や水を飲むと喉が痛んだり、息がしずらくなるのは、上咽頭や口などのリンパ節が腫れるためです。

上咽頭炎についての詳しい説明はここではおいておきますが、医科の先生方によるBスポット治療の実際と効果についての講演は、非常に興味深く、歯科の自分としては初めて知ることばかりでした。

 

そして2日目午前の部の最後は、大阪大学の天野教授による

「鼻も喉も大切だが、口だって大切」

と題した講演。

天野先生の講演では、いくつか重要なことが指摘されていました。

まず、「バイオフィルム」について。

当ブログでもバイオフィルムについては何度かお話ししてきましたが、これに関する詳しい内容が語られていました。

また歯周病菌である「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌」は、鉄が無いと生活できない。歯ぐきが腫れて、出血がおこると、血液の中の鉄分をエサにして歯周病菌が増えてしまう!

だから、歯ぐきから血が出たらすぐに歯科医院にいくべき!と提言されていました。

また、マウスウォッシュの効果は2~3時間ほどの一時的なもので、それ以降、時間が経つと元の数に戻ってしまう、とのこと。

最近、「マウスウォッシュを何本も使用してみた」というユーチューバーの方がおられましたが、何本使用しても最近はやがて増えてしまうし、味覚障害なども起こるかもしれないので、真似してはいけません。

個人的には、ああいう「バカなことに挑戦する」という精神が、嫌いではないんですけどね。

 

また、興味深かったのは、一度で来た個人の細菌の組成は、なかなか変わらない、という点。これはどうやって説明すべきか。先生によると「プロバイオティクス」も、まだまだ研究中の分野、とのこと。

ただ、数を少なくすると症状を失くすことができる、ということで、歯磨きや歯科での専門的な歯の洗浄が有効な事には変わりありません。

 

天野先生の講演は、とても面白く、飽きることがありませんでした。難しい話なのに笑いにあふれ、柔らかい物言いのため、堅苦しさを感じさせませんでした。NHKの「生活笑百科」って番組がありますよね。あれを見ているようですよ、ほんと。

 

しかし会場で友人とも話していたのですが、天野先生と言い、西日本の先生方は、話が面白いですね。やっぱり文化なんでしょうかね。

天野教授のお話は、歯科医や医師じゃなく、何の知識も持っていない一般の方が聞いても、十分、理解できるうえに面白い内容です。

皆さんも今度、機会が合ったら、ぜひ、天野先生のお話を聞いてみてください。

 

とは言ったものの、札幌に来る機会はあるのだろうか?ぜひ、歯科医師会で招請していただきたい、なんて書いたら問題になってしまう?

 

すんません、まだ続くんです。

 

 

 

余談

 

ミュータンス菌は、十分、知名度を得たと思います。今度はぜひ、歯周病の「主犯」である「ジンジバリス菌」についても、知っていただきたい、と思う今日この頃。