審美歯科

診療案内

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歯科・小児歯科
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釧路出張のお話し その3

これまで汽車のお話だったり、グルメのお話であったり、が続いてしまいました。

 

しかし、釧路に向かった本当の目的は、北海道が北海道歯科医師会に委託している「障がい者歯科協力歯科医師制度」の研修を受けるため、です。

今回の研修を受けようと思ったのには、経緯があります。

 

自分は以前まで、障がい者の方への対応に関して、一定の知識を持っていましたが、なるべく専門の歯科医に見ていただくことをお勧めしてまいりました。

今年の上半期のある日、医師から診断を受けたお子さんが来院されたときのこと。

痛みは無いものの、治療が必要と思われる歯がいくつかあり、お母さんの同意の上で治療を行いました。

 

 

ここで少し、脱線いたします。

お子さんを見るのは泣かれること、と、歯科医になりたての頃に言われたことがあります。

もちろん、お子さんに恐怖心を植え付けないこと、を最大限、追及していますが、最終的には「痛みを取ること」が第一の目的となります。

 

当院では状況によって、レストレイナーを使用しております。

もちろん、どんなお子さんにも画一的に使用しているのではなく、事前にご両親にご説明し、まずは使用しないで保護者の方の立会いの下で治療を開始し、それでも安全確保のためには必要、と判断したときに使用しています。

どんなに虫歯が進行しているように思われても、保護者の同意が無い場合は使用しません。

痛みや症状があるなどの緊急時は、保護者の方に説明の上で治療を優先しておりますが、症状が無い場合は同意を前提としております。

もちろん歯科医院に慣れるまで何度かトレーニングを行うこともあります。心理面への影響を懸念して、年齢が上がるまで無理に治療をしないことを選択される方もおられます。

多くのお子さんはレストレイナー使用後、「歯科治療はこういうもんなんだ」と経験してから、1人で座れるようになる場合が多いです。
もちろん、ご同意いただけない保護者の方もおられます。

一度、治療が始まると、絶対に安全な環境を確保しなければならないため、多少、強引に行う事もあります。むし歯を削る機械は高速に回転しているため、お子さんが不意に頭を動かして口の中に器具が接触すると、簡単に歯ぐきや舌の中に食い込み、大出血に至ることも考えられます。常に緊張し、スタッフ総出で行っています。

 

極力、使用したくはないですが。

 

お話がそれてしまいました。失礼いたしました。

 

今回のお子さんも、事前にお母さんと話し合いを行い、治療をいたしました。その際、怖い思いをさせてしまったようで、その後の当院への通院を強く拒否している、とお母さんから連絡をいただきました。

幸い、保護者の方も一定のご理解をいただいているのですが、それだけに返ってとても心苦しく、今でもまだ、気になっています。

 

このままではいけない、と思い、また、これまでの「すぐに専門医に連絡する」という姿勢からもっと踏み込んで、障がい者の方の歯科医療に貢献しなければならない、と思い、今回の研修を志願した次第。

 

 

 

 

 

 

 

今回の会場となった、釧路歯科医師会館。

 

 

 

 

 

今回は釧路・根室管内の先生方の出席が多く、札幌からの参加は自分だけでした。

 

 

 

 

 

 

会場には様々な道具が用意されておりました。

 

 

研修は2日間にわたって行われました。

 

初日はまず、講師の方の講演を聴講いたしました。

講演では、自閉症スペクトラム、ダウン症、脳性麻痺などに関する知識を修得。口腔の特長や、対処方法などを教わりました。

 

 

 

その後、グループに分かれて実際の症例について検討することとなりました。

 

 

 

 

 

 

このように、思いついたことをメモに書き、それを出しあう形で話し合いが進みました。

 

自分だけで考えるのと異なり、他の方の考えにも触れることができ、とても勉強になりました。

 

 

 

2日目も、まずは実際の症例に関しての討論から始まりました。

 

その後、旭川にあるNPO法人で理事をされている方の講義を受け、再び症例検討となりました。

 

合計6時間の研修日程を終えました。

 

なお、この研修だけではなく、現在、医療機関にて実地研修も受けております。

 

 

こうして思い出している内、自分は積極的に受講していたのか、他の参加者の方、主催者の方に失礼はなかったか、思い出されて反省しております。

釧路歯科医師会の方々、参加者の先生方に深くお詫びとお礼を申し上げます。

 

 

 

 

今後ですが、もちろんこれで学ぶことは終わりではなく、むしろ始まりとして、これからも学んでいくことをお約束いたします。

 

 

 

 

自分の治療に関しての想いは、全ての歯科医の先生方がお持ちと思います。

 

自分は、あくまでも「今思えば」ですが、勤務の頃、本当に強い想いを持ってお子さんを治療していたのか、疑問に思う時があります。「今思えば」、どこか仕事としてこなしていたような。

開業して以来、多くのお子さんや大人の患者さんと親しくさせていただきました。

特にお子さんとは親しくしてもらったり、またお子さんを介してご両親とも話をさせていただいております。妻である事務長は、その縁でお母さん方の飲み会にお招きいただいたこともあります。

そうやって距離が縮まるにつれて、ご両親のお子さんの口への心配をより近くに感じるようになり、また、単に虫歯を治せばいいのではなく、お子さんの時期に口の形が決まり、それが顔貌にも大きく影響してくる、と知るようになりました。

今井一彰先生の講演や、岡崎先生の講演の内容も、お子さんの治療に関わっていなければ、自分の場合は価値を感じることができなかったのかもしれない。

お子さんの存在は、自分にとっても道しるべとなっています。

 

もちろん、御不興をいただいてしまった保護者の方もおられます。心から申し訳なくおもいます。万人の方、全てに受け入れていただけるほどの人徳は、残念ながら自分は持ち合わせていないようです。

 

 

 

今回の講義の内容を活かして、受け入れ態勢を整えて行く予定です。
多くの方にご利用いただけるよう、今後も、精進してまいります。