審美歯科

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腸内細菌について学んできました。その3

さて、講演では、短腸症になってしまった患児の便を調べてみたところ、カンジタ菌しかおらず、異常な状態であった、とのこと。

そこで「Bifidobacterium breve Yakult」菌と「Lactobacillus casei Shirota」菌を患児の腸に応用したところ、まず嫌気性菌が増え、腸の蠕動運動が始まった、とのこと。

この「蠕動運動」ですが、これまたざっくりで申し訳ないですが、腸に入ってきた食物を後戻りさせずに前進させる運動のこと。この運動が起こらないと、腸に便が溜まってしまう事となり、便秘となりますし、滞留した便が腐敗するとさらに腸内の環境が悪化してしまいます。

で、この蠕動運動ですが、これはヒトが自分で運動を行っているのではなく、腸内細菌が存在して初めて運動が機能することが、シンポジウム全体を通して指摘されていました。

同じ講演の中で「先天的腸管蠕動不全」についても取り上げられていました。「先天的腸管蠕動不全」という、漢字ばっかりで読む気を萎えさせる名前ですが、その言葉通り、先天的に腸の蠕動運動が正常に機能していない状態のことを言います。

この先天的に蠕動運動が行われない患児の腸管には、アウエルバッハ神経叢がほとんどないそうです。

 

 

この「アウエルバッハ神経叢」ですが、これは消化管の筋肉の中にある神経。腸管神経系に属します。

「腸管神経系」ですが、これは食道から胃、腸、肛門までの消化器官をコントロールする神経系統。中枢神経とは緊密に連絡しているものの、基本的に脳や中枢神経から独立しています。人体の状態などに合わせて独立的にコントロールするため「第二の脳」とも呼ばれているそうです。

なんでこんなマニアックなことを詳しく話したか、というと、腸内細菌と腸は緊密に連絡し、また腸管神経系は脳・中枢神経系と緊密に連絡しているため、です。

近年、腸の環境と心理面が連動していることや、自閉症スペクトラムにも腸内細菌が密接に関連していることが判明してきています。全身の状態に加え、心の健康にも、腸内細菌は深くかかわっています。

 

で、ですね、発表では、このアウエルバッハ神経叢がない先天的腸管運動不全の患児にある細菌種を導入した所、蠕動運動がはじまった、とのこと!

と、いうことは、蠕動は、むしろ腸内細菌が主導して起こしている、ということと言えるのでしょうか。

腸内細菌の人体との関係って、重要ですね。

 

さて、講演は、具体的な症例や今後の課題なども述べられており、ここでお話ししたのは一部でした在りませんが、とりあえず1講目のお話はここまでとさせていただきます。