審美歯科

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本棚通信 色々と「のっける」レシピ本(2016年1月15日掲載)

「のっける」。

御飯に目玉焼きを「のっけて」、醤油をかける。

我慢できずにご飯に麻婆豆腐を「のっける」。

非常に乱暴な食べ方ながら、なんと魅力的なんでしょう!!

今回は、そんな「乱暴」な食べ方を、「料理法」に昇華してしまった巨匠のレシピ本の特集です。

 

 

 

 

 

 

1、のっけごはん100   瀬尾幸子   主婦と生活社

表紙から絶大なインパクトを放っています。ご飯の上に目玉焼きとソーセージが載っている。ただそれだけ。でも、ただそれだけなのだけれども、視界に入ると、しばし目を移動することができなくなります。
粗挽きソーセージ。表面にはいくつもの筋が刻まれていて、そこから中の具が顔をのぞかせています。一部からは肉汁があふれています。全体的にカリッと焼かれているものの、肉汁の照りにより、ジューシーに見えます。おそらく、一口かむと、中からジュワッと肉汁があふれ出てくるでしょう。そして目玉焼きですが、白身は良く焼かれているものの、黄身は半熟。箸で割ると黄身がトロリとこぼれてきそう。白身の全集を程よいこげ茶の焦げ目が淵どりしていて、それがアクセントとなって見た目でもおいしそう。そのソーセージと目玉焼きの上にパラッと塩コショウされていて、味も想像できます。そしてその下にはごはんがある。

想像してみましょう。まず、箸で黄身を割ります。中から半熟の黄身がトロリと周囲へしたたります。黄身と塩コショウで味付けされた白身を、ご飯と一緒に口の中へ。ご飯も黄身と絡まっていて、絶妙な食感が広がります。次にソーセージを食べてみましょう。カリッと、かじってみると、詰まっていた肉汁がはじけるように口の中に。噛めば噛むほど肉汁が出てきます。そしてご飯を一口。濃厚な肉汁と交ることで、肉汁のくどさを薄れさせる一方、ご飯自体も味付けされて、味はさらに深さを増していきます。

と、表紙だけで破壊力があります。お腹が空いているときに目にしたら、脳天を直撃され、家に帰って目玉焼きを作りたくなるでしょう。

この本にはそのほかにも、とろとろチーズスクランブルエッグ、鶏皮の生姜煮、塩鮭と三つ葉、など、様々なおかずをご飯の上に「のっけ」た「のっけごはん」が、なんと100レシピも掲載されています。 他にも、ご飯もののトモダチ、汁物のレシピもある憎い心配りが。

この本を目にした瞬間、何かに取りつかれたように、ご飯に何かをのっけたくなること請け合い。のっけるのは治療終了後にしてください。

 

 

 

2、のっけめん100  藤井 恵/つむぎや   主婦と生活社

皆さん、麺類を食べるときって、どうやって食べますか?
ラーメン、ヤキソバ、スパゲッティ、そうめん、お蕎麦、うどん、など、色々な麺料理があるものの、食べるとしたら案外パターンが少ないかもしれない。焼きそばはソース焼きそば、塩ヤキソバなど、味のレパートリーはあるものの、「焼きそば」というカテゴリーからは逸脱しません。ラーメンも、醤油、塩、味噌などあるけれど、冷やし中華といった亜種は別として、やはりアツアツのスープの中に麺が入っている、という「絶対的ルール」に則って考えてしまう。

しかし、北海道から「ラーメンサラダ」が生まれて全国に飛び立ったように(飛び立ったよね?)、それらの固定観念を壊したら新たなジャンルが生まれるかもしれない。
この本は、そんな「麺料理」の枠組みに敢然と挑戦した(?)本です。

中は「卵のっけ」「豆腐 油揚げ 納豆のっけ」「缶詰 瓶詰のっけ」といった分野に分かれ、それらとウドン、ラーメン、パスタなどが、自由に組み合わされています。

例えば「半熟卵とトマト水菜」。
なんとソウメンの上に卵サラダを乗っける、という発送。それに胡麻ドレッシングと麺つゆを和えたソースをかける、というもの。
でも、なんだか味が想像できませんか?朝に作ったら食べやすそう。

また「温玉カルボナーラ」では、麺に溶けたチーズがからまり、中心には温泉卵。でもこれだけでは別に、パスタのアレンジもん。って、よく見たら麺はなんと、うどん。うどんのカルボナーラとは、なかなかイメージできません。味もイメージがわかない。でも、なんだか「ガツン」ときそうな写真。かなり期待できそうです。夜に見たら、思わず手が出ること請け合い。

他には「焼き鳥缶の和風クリーム」では、なんと、タレ味の焼き鳥の缶詰をクリームのスープパスタ風にアレンジ。しかも面はウドン。

上記はほんの一部。他にもたくさんの麺料理が乗っています。で、思ったのは、パスタを使った料理もあるんですが、意外とソウメンとウドンを使ったメニューが多かったですね。特にソウメンは色んな食材との組み合わせがノッテいました。確かにソウメンって、朝でも食べやすいし、小腹がすいた時でも満足できますし、胃がもたれ気味の時でも助けてくれます。また、この本に載っている「肉 + そうめん」を作れば、ボリューム感たっぷりのソウメン料理も楽しめる、まさに万能食材。

でも、よく考えれば、パスタ、ラーメン、うどん、と、洋の東西を問わずに「平等」に楽しんでしまう国って、案外日本だけかもしれませんね。世界のいろんな料理を垣根無く組み合わせてしまうのも「日本料理」の内なのかもしれませんね。

 

 

 

3、のっけパン100   瀬尾幸子   主婦と生活社

ついで「のっけ」シリーズから紹介。今度はパンにいろいろのっけてます。

ツナマヨネーズ、ピザトーストなど、定番どころから始まります。
その後、コンビーフとカッテージチーズを食パンに乗せたもの、焼き海苔とクリームチーズの食パン乗せ、カニかまサラダなど、徐々に工夫がみられてきます。
そして「卵のっけ」コーナーでは、卵焼きハムチーズが登場。これすごいですよ。程よい焦げ目のついた食パンに、卵焼きとチーズが載っています。下地にチーズも塗られているようす。ホテルの朝食の洋食コースで出てきそうな料理。ここまで来たら、「軽食」なんかではありません。

そうやって読者の胃袋を刺激しつつ、いよいよ「ボリュームのっけ」へ。

「豚の生姜焼きのっけ」「鶏のから揚げマスタードマヨ」「タンドリーチキン」「サーモンのバター焼き」「焼きエビスイートチリソース」と、ファーストフードのお店でメニューに並んでいても可笑しくないラインナップ!
「ひき肉と大豆のカレー炒め」といった、エスニックなものも。
夜更かししてしまった時にこの本を見てしまったら、後悔すること請け合い。しかも、自転車を飛ばしてコンビニに行けばそろいそうな材料ばかり。

そしてこれだけでは終わりません。居酒屋メニューといった趣の「おつまみ系」も網羅されています。

「アボガドディップ」「ガーリックトースト4種」といった、ワインと会いそうなものから、「ホタテのレモンマリネ」「スモークサーモンとカッテージチーズ」といったメニューでは、なんと生の魚、貝が使われていて、こちらは日本酒と合いそう。
そして、「スパムの胡椒焼」「じゃがベーコンチーズ」といった、ビールのトモダチ系ももちろん乗っています。

え?なんだかクドそうなものばかりだなあ、って?

大丈夫。なんと「ヘルシーのっけ」のコーナーも用意されているのです。

こちらでは「あじの干物ときゅうりモミ」「いんげん胡麻あえとハム」「ほうれんそうとベーコン炒め」「キンピラチーズ」「アボガド蒸し鶏」と紹介され、どれも油の使用が極力控えられています。

そして、締めくくりに「甘い物のっけ」がやってくる泣かせる構成。

「あずきいちご」「バニラアイス黒ゴマ」「きな粉バター」「焼バナナチョコ」「水切りヨーグルトとあんずジャム」と、こちらもコーヒーか紅茶と並んでいたら、どこかの高級カフェのような感じ。

そして一冊を読み終えるころ、あなたのおなかは満たされているでしょう。これはもう、パン料理のフルコース!食パンの四角く白い舞台の上で描かれる、料理の数々。まるで食パンが器になったかのような感じ。しかもその器は食べることができる。

あなたも奥深いパンの世界に浸ってみませんか?