審美歯科

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☆2015夏の鉄道旅★さようなら、キハ183系0番台 その11

AM9:30発、札幌行き、特急「オホーツク」は、いまだ網走駅に停車中。

 

 

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こちらです。停車中にも、周囲を威圧するようなディーゼルエンジンの「がなり声」が響きます。

 

 

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こちらが客車。窓の周囲をこげ茶で彩るとは!!徹底的に渋いですね。

 

 

 

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個人的には好きな構図なんですけどね。

さて、これまでご覧いただいてきたのは183系の「0番台」。下り方向(斜里方向)を向いています。

では、反対側はどうなっているのでしょうか?

 

 

 

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こちら。

これも同じ「キハ183」ですが、番が違います。

こちらは「キハ183系 1550番」。0番台が非貫通型の「顔貌」のために柔軟な編成が難しかったのに対し、0番台以降のキハ183では先頭車両ながらも連結可能な貫通型となっているため、増結も容易となっています。それは両者の「顔」からもわかりますね。

 

再三ご紹介している、特急「オホーツク」で使用されているキハ183系「0番台」の登場から7年後、更なる性能上昇と量産化を目指して、キハ183系、500番台、1500番台が開発されました。

そして1988年、「札幌ー函館」間に、期待の新型車両「キハ281系」が登場!
速度性能の向上、振り子式の導入などによってスピードアップが成され、札幌ー函館間にて3時間を切ることに成功します。

そして「キハ281系」による速度の向上に合わせるため、それまでの特急「北斗」も性能を向上させることになり、1994年、最高速度130キロが可能となった、キハ183系「2550番」「3550番」が登場します。

 

2013年7月6日、函館本線「山崎駅~鷲ノ巣駅」間にて、キハ183系2557番を使用した特急「北斗」4号車のディーゼルエンジンから出火。火はすぐに消し止められ、乗客は全員、車外に避難して無事でした。
このキハ183系2557番で使用されているエンジンは、2012年9月18日の特急「北斗」、2013年4月8日の特急「北斗」でもトラブルを起こしており、国土交通省は事態を重視。JR北海道は同エンジンを使用する車両の使用中止を発表します。これで同じ車両を使用していた特急「北斗」、特急「サロベツ」は運行ができなくなってしまいました。この時、キハ283系を使用していた「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」でもトラブルが相次ぎ、同区間での減速・減便を余儀なくされてしまいます。

この時、主力の一つとなっていたキハ183系の大部分(0番台以外の枝番のある車両のほとんど)が使用できなくなってしまったため、札幌ー函館間は従来の3分の2に減便、その他の路線も減便となり、北海道の交通・流通は大混乱の陥ってしまいます。
このエンジントラブルの原因ですが、1994年に高速化を行った際に、エンジンの設計ミスがあった、とされているそうです。

 

そんな大混乱の状況の中、枝番の無いキハ183系「0番台」、特急オホーツクは、使用中止の対象とされませんでした。初期型、プロトタイプだからゆえ、高速化のエンジン改造がなされていなかったためです。(もちろん、時代に即した改良は行われてきました)。しかも道内の鉄道路線が、後に明らかにされるように、安全性を差し置いて「高速化」が行われる中、キハ183系0番の特急「オホーツク」では、性能範囲内の110キロでの走行が変わらずに行われたため、エンジンの酷使も起こらず、安全な運行が保たれました。(一部の車両で同じ高速化が行われたものの、「オホーツク」で使用される際は110キロ走行が継続された)

結果的に、高速化もせず、時代遅れと思われたにも関わらず、最も高性能、長寿命が立証された、と言えます。

とはいえすでに登場から30年以上が経過し、さすがに老巧化は免れることができない状況。

 

今回の引退は、ある意味仕方のないこと。人々の安全が保たれることが一番大事。

この「安全第一」についても、武骨で頑固な容貌をした「キハ183系0番」が、雄弁に語っているようにも思えます。

 

 

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決して格好つけず、最も大事なことは守る。

人々の安全を守ってくれて、ありがとう!!0番台!!!

 

 

 

 

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キハ40系とのコラボレーション。

 

 

 

 

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地元の「足」である普通列車と、大雪山の向こうにある大都市とを結ぶ「エクスプレス」。

 

 

 

さて、いよいよ出発の時間となりました。そろそろ乗車しましょう!!続く