



審美歯科
診療案内
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- 歯科・小児歯科
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- 札幌市西区西野5条3丁目7-1
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当院の基本方針
- Date / 12月 26th, 2016
- Category / クリニック情報
いよいよ年内最後の週が始まりますね。
当院は28日までの診療となります。
さて、今年は当院にとって、多事多難な年となりました。
開業時、諸々のことについて、全てを自分の希望通りに行なう、ということにはならず、他の方のアドバイスに従ったことが多々あります。アドバイスの通りで良かったことの方が多かったのですが、いくつかの事に関しては、改善する必要がありました。
その改善の作業を開始したのは2年ほど前から。これがなかなか大変な作業でして(苦笑)、予想以上に時間と労力を必要としました。
この間というのは、思うように動くことができずにいました。
でも、おかげさまでこれらの作業も終了し、いよいよ来年から本腰を入れて事に当たる環境が整いました。
来年、自分にとっても重要な一年になる、と思い、この一か月間、今後の医院の基本方針を策定してまいりました。
今回は、来年以降の当院の方針について、簡単にお話しいたします。
今後は診療に際し、内容を年代別に細かくしようと考えております。
おおまかに言うと、妊娠中、0~1歳半、1歳半~3歳、3歳~5歳、5歳~6歳、6歳から12歳、12歳から15歳、成人、父母、祖父母に分けて、質問項目や予防法、指導の内容を変更していこうと考えております。これらの区切りでは力点が異なってきます。
まず妊娠中は、ホルモンの関係で歯周病菌が増えやすくなります。赤ちゃんの細菌の感染源の9割はお母さんとされているため、生まれてくる赤ちゃんのためにもお母さんの歯周病予防は重要です。さらにはお口の細菌は夫婦で共有することが多いため、お父さんの歯周病予防も重要となります。
また「つわり」の際の胃酸が口の中に残ることで、多くの歯が胃酸に曝されることになります。時々、「子どもを産んでから歯が悪くなった」という声を聞きますが、これはつわりの際の胃酸に原因があることが多い。そのため今後、妊娠中のお母さんの歯の汚れ取りと歯の研磨に力を入れていきます。もっと語りたいことはあるのですが、とりあえずはここまで。
当ブログの2016年4月16日の記事に、より詳しく掲載してあります。ぜひご覧ください。
0歳から1歳半は、いよいよ人生で初めて、歯が生えてくる時期。とにかく乳歯を虫歯にさせないことが主眼となります。ムシバ菌などの細菌は、唾液の中でも生息していることが明らかになりつつありますので、例え歯が生えていなくとも注意が必要です。この時期は授乳の方法などによっても虫歯が誘発されてしまう恐れがあります。乳歯に虫歯が多いと、永久歯も虫歯が多くなる可能性が高まりますので、注意が必要です。
1歳半から3歳では乳歯が全て生えそろう時期ですので、むし歯はもちろん、歯の空隙の観察、かみ合わせ、お口のクセなどについても留意していきます。この時期に虫歯が多いと、永久歯にも影響が及ぶ可能性が高いため、食習慣の改善なども必要になってきます。
3歳から5歳は、「永久歯が頭を出すまでの重要な2年間」、と考えます。
5歳を超えるといよいよ永久歯が頭を出し始めるため、乳歯やお口の状態が健康ならばそれを維持して、最良の環境で永久歯の萌出を迎えるように努力し、もし乳歯の虫歯が多く、唾液も虫歯になりやすいものであったなら、この2年の間に状況を改善するための行動を行います。もしこの時期に虫歯が大きく、むし歯にかかっている歯の数も多ければ、永久歯にも虫歯菌が感染する恐れが高まりますし、唾液の質が虫歯になりやすいものであるならば、永久歯は成熟できないばかりか、むしろ虫歯になりやすいものになってしまいます。
ただ、お口の環境を変える、というのは非常に困難な作業となります。やはり「乳歯が虫歯にならないこと」が第一目標であることには変わりありません。
なお、2016年7月4日のブログにて虫歯のお話を掲載したのですが、文中、「乳歯は、いずれ生え変わる歯でもあります」とありますが、これは「乳歯なら虫歯になって良い」という意味ではありません。
残念ながら虫歯が多くなってしまった場合に、虫歯菌を少なくして永久歯に感染させないために削るのであって、決して乳歯はむし歯が多くても良い、ということではありません。
5歳から6歳では、全体に予防に努めるのはもちろんですが、特に6歳臼歯の虫歯予防に努めます。この頃から頭を出す6歳臼歯ですが、面積が大きい歯のため、全てが完全に頭を出すまでかなりの時間を要します。実に11か月もの間、歯が部分的に歯ぐきに隠れた状態が続きます。
この「歯が歯ぐきに隠れている」という状態がとてもむし歯になりやすく、ある講演会でお聞きした際には、約60%がこの時期に虫歯になってしまう、とのこと。
一度、むし歯になってしまうと、削らないと治りません。一度でも削るとその範囲が広く深くなるばかり。
そのため、この時期は特に6歳臼歯の虫歯予防や清掃に力点を置きます。
この時期でもう一つ重要なのは、お口の癖。指をくわえたり、唇を噛むなどの癖があると、将来の歯並びに大きな影響が出てしまいます。ただ、この時期に癖を失くせば、綺麗な歯並びや、口呼吸の防止にもつながります。
綺麗な永久歯列の完成のためにも、クセの改善を重視していきます。
次は6歳から12歳。
この時期は永久歯の萌出が続く時期。そのため、永久歯が頭を出してくる状況がどのようなものか、非常に重要。もし、唾液の環境が良好なものであるならば、頭を出したばかりの永久歯は、健康的な唾液からミネラルを吸収し、強く成熟することができます。すると一生を通じて、むし歯になりにくい歯の性質を獲得できます。
逆にジュースやお菓子を食べたり、むし歯の多い環境では、永久歯は成熟するどころか、むしろ弱い歯になってしまいます。
また、いよいよ歯ぐきの炎症が活発になる時期。歯周病予防も見据える必要があります。
良い面でも悪い面でも、一生を通じての、お子さんの歯の性質に影響を与える時期と言えます。
12歳から15歳。
中学生の時期です。近年、この時期での虫歯の多発が指摘されています。
せっかくこれまで予防に熱心に取り組んできたのに、御菓子やジュースなどの間食習慣や、部活の際のスポーツドリンクの摂取などによって、一気に口の状況が悪化してしまいます。
ジュース、スポーツドリンクなどは多くの歯を同時に弱らせてしまいます。
また今年の秋に受講したセミナーによると、部活の際にスポーツドリンクを摂取する習慣が定着したことで、未成年の糖尿病予備軍が増えつつある、とのこと。
16歳以降ももちろん重要です。
これらは大雑把に方針をまとめたもので、今後、細部を詰めていく作業が残っています。
また、お子さんの予防にはお父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃんも深く関係しているため、現在、成人の指導についても作成中。
さらには、個人だけではなく、家族のつながりも重視した、家族単位の指導も検討中。
これらの年代に合わせたパンフレットの作成、記録帳の作成をおこなっております。
来年の4月をメドに、実施予定。
実はもっともっとやるべきことがありまして。
それは来年以降、お話しいたします。