審美歯科

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ふるさと銀河線メモワール その4 陸別駅にて②

久しぶりの銀河線の乗り心地を実感したのち、駅構内を見て回りました。

 

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ホームに止まる汽車。エンジン音が元気に唸っていました。電車には無い迫力!

 

 

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さて、跨線橋を渡って、向かいのホームに行ってみましょう!

木製の跨線橋内部は、なんとも懐かしい雰囲気。

 

 

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そこから見えた、陸別駅。車両が3両も見えますね。

 

この日は駅構内も自由に見て回ってよい、とのこと。(車両が走行しているレール付近は監視員の方がいて立ち入り禁止でしたが、それ以外は自由でした)

 

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通常では考えられない、こんな画像も撮ることができました。

 

 

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除雪車も開放されていました。こちらは走行はしていませんが、実際に見学者が運転席に座り、除雪の装置を操作することができました。

 

 

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ごらんのように駅構内の広い区間を自由に見て回れます。

陸別駅では思いのほか、たくさんのレールが交差し、分岐していました。

なんと陸別駅には1965年まで、「斗満森林鉄道」が乗り入れしており、そのため営林署関係の施設もある、拠点の駅だった、とのこと。通りで施設が充実していると思った。

 

で、そのたくさんのレールの一つをたどってみました。

 

 

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このレール。どこに行くのでしょうか?大分、駅から離れてきました。

 

 

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おや?何か見えてきましたね。あれはもしかして・・・・・・・。

 

 

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なんとターンテーブルではないですか!!!

これは鉄道ファンなら号泣せずにいられない!!

 

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ターンテーブルは、まさに「蒸気機関車」を象徴する存在。そしてこのターンテーブルが存在する駅は、蒸気機関車が複数乗り入れ、格納される、重要な駅であった証拠です。 北海道開拓の時代、陸別駅はこの地方の交通のみならず、産業の中心でもあったと教えてくれます。

しかしその後、蒸気機関車の衰勢とともに使用されなくなり、北海道でも姿を消していきました。

そして数年前に旭川駅構内にあったターンテーブルが、旭川駅建て替えのために撤去されてしまいました。その日は多くの鉄道ファンが駆けつけていました。

 

これはまさに「遺産レベル」です!!今すぐ、「北海道遺産」に登録すべき、歴史の証人的な「史跡」です!!!

 

 

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ターンテーブルから戻ってくると、先ほどとは違った風景が。

どちらのホームにも車両が止まり、往時のにぎわいが戻ったかのよう。

 

 

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で、営業していた時代では考えられない、こんな構図も撮影が許されました。

これはあくまでも、陸別駅の、しかもイベントによって解放されたから実現した事であって、営業中の駅で実行すると罰せられまず。鉄道写真の撮影もマナーを守りましょう。

 

 

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もう一つのパッケージ列車。テツロウが手を振ってます。

 

 

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ホームに停車する列車。

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複数のホームに跨線橋、複雑に広がるレールの幾何学模様。

これだけでも十分「風景」となりますが、そこにディーゼル車のガラガラ声のエンジン音や、線路の金属音、甲高いブレーキ音が聞こえると、まるで駅に命がよみがえったかのよう。

一度火が消えてしまった内燃機関が再び点火された、ような。「静止」していた体に新鮮な血液が流れ込み、温かさを取り戻した、ような。

「鉄道のある風景」は、音があると一層、楽しめると実感いたしました。

今回ご紹介した、「岡女堂駅」や「上利別駅」のほか、各地の旧駅舎のレールの無いホームに立ち、当時を想像するのも「鉄道風景」の楽しみではあります。

道路と違い、鉄路は自然の風景の中に溶け込むことができます。風景のどこかに鉄路があるだけで、遠い場所にある繁華街との繋がりを感じさせます。

そこに独特の「鉄道音」が加わることで、人々の生活感も伝わるようになります。まるで人が機械を動かして「鉄路のある風景」を動かしているかのようです。からくり時計のように、ネジを巻くと風景の色々なところが動き始めたような。

「鉄路のある風景」は決して静止画などではなく、自然と人の手によって再現される、動きのある風景画のように思えます。毎日定刻通りに運営される、壮大な「からくり」です。

やはり鉄道の生きている風景はいいなあ、と実感。

札幌のような都市の鉄道風景も良いのだけど、周囲が自然に溢れた中に小さく存在する鉄道風景もいいですね。

前者は人工物ばかりの中を人工物である鉄道が走る、「機械文明」の景色。後者はともすれば永遠にそのままなのではないかと思われる自然の風景を、たま~に汽車が通ることでアクセントが加えられる。

 

この日、陸別には、「産業革命」を連想させる機械音が響いていました。

十勝の山奥に、鉄道ファンにとっての「レールパーク」がありました。

 

 

数回にわたって「ふるさと銀河線」沿線の様子をご紹介してきました。

もちろんレールもすでにない部分ばかりなのですが、それでも鉄道の存在を感じました。
廃線になって生活も変わったと思いますが、銀河線を生々しく感じられて、うれしく思いました。

 

 

 

(以下、2021年3月5日 追記)

ふるさと銀河線の廃線から16年経ちました。この間、オホーツク地方では高速道路が発展し、北見と陸別の上利別まで開通しています。
銀河線は、確実に「歴史」になりつつあります。

最後に自分が唯一保管している、銀河線の動画をご紹介

 

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