審美歯科

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2017道東鉄道旅行(34) トウフツ湖③

今度は別の地点からトウフツ湖を見てみました。

 

 

 

 

 

 

こちらにもいますね。

 

 

 

 

 

 

トウフツ湖では、年中、鳥を見ることができます。冬にはハクチョウもやってきますし。

 

 

 

 

 

 

 

で、これ、たまたま見かけたんですよ。

なんの鳥かは不明。

 

 

 

 

 

 

 

  

如何にも「湿原」という景色。

 

 

トウフツ湖は汽水湖です。

汽水湖は、海とは交通しているので海水が流入する一方、陸側の川などから淡水も流入してくる湖。

つまり淡水と海水の両方の性質の水が存在する湖なのです。

そして海水の方が淡水に比べて塩分を多く含んでいるので比重が重く、湖の下の方にたまります。なので淡水と海水が混じるということは少なく、上を淡水、下に海水、という具合に二つの水の層が形成されています。

また、陸側から流入する淡水は、陸地から溶けだしたミネラルを含んでいるため、トウフツ湖は栄養豊富な肥沃な湖となる一方で、海からも物質や生物のやり取りが行われます。

この肥沃さと外海との交通路ゆえに、生物が生息するには良好な環境となります。

サロマ湖ではホタテガイと牡蠣の養殖が盛んですが、サロマ湖も汽水湖であるため、川からのミネラルによって肥沃であるとともに、オホーツク海からの海水の流入もあることから、養殖には最適な環境と言えます。

また、湖水は停滞するため、自然の沈殿池の役割も果たしています。

このように汽水湖は異なる性質を持つ2つの水が存在するため、淡水性の生物と海水性の生物の両方が生息することができるのです。

オホーツク沿岸には汽水湖が多いのですが、そのために非常に複雑で多様な生態系が存在しています。

陸側から流入したミネラルをプランクトンが食べ、そのプランクトンを小さい部類の水棲生物が食べ、その水棲生物を魚類が食べる。

そして干潟や湿地の魚や底生生物を狙って鳥たちもやってきます。さらにそれを狙ってキツネなどの動物もやってきます。

このように、汽水湖とその周辺に広がっている湿地は、生き物たちの食糧倉庫のような存在になっているのです。

 

ここまで、野付半島や霧多布湿原、釧路湿原など、「陸地だか海、湖だか、よくわからない場所」、いわば陸域と水域の境界の判然としない場所の風景をご紹介してきました。道東の自然はその境界があいまいな場所がたくさんあります。そのあいまいな境界部分にこそ、豊かな生態系を見ることができます。

 

自分は幼少のころは、トウフツ湖にイマイチ関心がありませんでした。

だって、はっきりしないんだもの。湖の周囲には草ばっかり生えていて、湖が遠いじゃん、と。

テレビなどで出てくる湖は、「湖岸」があって、そのそばにはコテージがあったりしてリゾートになっているのに、トウフツ湖は人を寄せ付けないかのように湿地が広がっているし。

 

でも今は、道東の独特な地形を目で確認するのは、トウフツ湖は最適な場所なのではないか、と思います。

オホーツク海とは狭い陸地で境されていることが分かり、湖があり周辺に湿地が広がっている。

道東の陸地と湿地と海との関係が、見やすい形でまとまっていると思います。

 

トウフツ湖は道東の地理、地形のあり方の典型のような場所です。

「水辺の環境」を実感できる場所だと思います。

ぜひ、訪ねてみてください。