審美歯科

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歯科のフッ素は「無機」フッ素。「有機」フッ素とは異なり無害です。

今朝、北海道新聞の朝刊に「フッ素化合物の血液検査 全国で」という見出しの記事が掲載されております。

 

一部抜粋すると

 

「発がん性などが指摘される有機フッ素化合物「PFAS」を巡り、環境省が、(中略)血中濃度調査を全国規模に拡大する方針であることが25日わかった。以下略」

 

 

最初に断言しないといけないのは、歯科で歯面塗布に使用されるフッ素は「無機フッ素」であり、「有機フッ素」ではありません。「無機」か「有機」か、では全く異なります。

 

記事中にある「有機フッ素化合物」は、主に工業分野で使用されているものです。

 

一方、歯科で使用されるフッ素は「フッ化ナトリウム」「フッ化第一スズ」などの「無機フッ素化合物」であり、全く異なります。

自然界に存在するもので、人工的に作られたものではありません。

 

以下の根拠となるサイトのリンクを貼っておきます

 

m27.pdf (kyoku-shi.com)

 

202303.pdf (jspd.or.jp)

 

 

 

北海道新聞の記事を書いた方も、悪気はないとは思います。

ただ、少し意地悪な見出しだなあ、とは、思います。

 

 

追記

 

加納は先日、東京で行われた「つまようじ歯磨き法」の講習を受けてまいりました。

その講演の際に、全国の「虫歯を経験した歯の本数(DMFT指数)」についても触れられていました。

その際に2010年の統計結果と2020年の結果が比較されていたのですが、10年経って、フッ素配合歯磨剤の普及や、その歯磨剤に入っているフッ素の濃度が引き上げられたためか(もちろん、フッ素の入っていない歯磨き粉もあります)、全国的に虫歯の数は減っていましたが、一方で地域格差があることも指摘されていました。

 

全国では「0.5」前後の県が多いのに対し、北海道は下から3番目。下位グループは固定されているようでした。

10年前と言えば、当院が開業したころ。

当時、道内ではフッ素に関する否定的な報道がされていましたし、そのような噂話がお母さんの中で広まっていたことも耳にしました。

多くは根拠のないものでしたが、それでも強制的に行うものではないと思い、希望される方のみにフッ素塗布を行ってまいりました。

ただ、10年経って、統計で実際の状況が明らかになった上で、地域格差を指摘されるようにもなりました。

下位グループとはいえ、北海道の縮小幅はかなり大きく、各ご家庭でお子さんの虫歯予防に熱心に取り組んでおられるのが目に見えてわかります。

全国平均に近づくためにも、フッ素に関して、もう一歩、議論を進めてもよい時期に来ているのではないでしょうか?

当院も引き続き、勉強、研修に励んでいく所存であります。